理事長所信

理事長 野村祐介

はじめに
「日本人は、幼いころから、自然を大事にしなさい、お年寄りを大切にしなさい、困っている人には親切にしなさいという教育を受けてきました。だからこそ、まだ社会の目を気にすることがなかった素直な少年時代、当たり前のように困っている人に声をかけ、手を差し伸べることができたのでしょう。」
今年度2024年日本青年会議所会頭小西毅(たけし)君の会頭所信冒頭の一節です。
 私はこの一節が「我々青年会議所メンバーが、目指すべき姿と、本来持ち合わせておくべき姿」を最も端的に言い表していると思いました。
このあるべき姿(目標・目的)に至るため、我々は「修練・奉仕・友情」という三信条の特に「奉仕・他者を思いやる心」に則った行動を起こさなければなりません。

 1967年に全国で358番目に誕生した河内長野JCは、今年で57年目を迎えます。ここまで連綿と河内長野JCが続いてこられたのは、沢山の方々から頂戴したご支援・ご協力と先輩諸兄姉の活動があってこそです。
この先、60周年を見据える中で我々は今一度自己を見つめ直し、自らを学び・多くの知識を学び、青年会議所の一員としてのあるべき姿へ到達・一層の成長をせねばなりません。

 成長とは、「自己に足りない不足しているものを新たに獲得する」という事と、「自己の得意とする強みを更に伸ばす」という事の2種類に大別されます。
単年度制で運営されている青年会議所での活動において、より重視されるのは前者「自己に足りない不足しているものを新たに獲得する」方です。
青年会議所の大きな特徴・強みの一つとしてあげられる、様々なバックボーンを持つ人々で構成されている我々青年会議所。つまり、自分と違う人と交流する事で自分に不足しているもの・足りない部分を見つめ直し、自己と他者を学び、成長の機会に繋げるという環境において、青年会議所以上のものはありません。
また、自己の不足分を補う成長はJCIMissionにも通ずる成長なのです。
自己の不足分を補う成長というのは、自分に足りないもの・自分の欠点を学び・自覚するという、目をそむけたくなる、苦しい辛い思いを伴います。しかし、私は皆にこの辛い成長過程に自発的に取り組んで欲しく思っています。
辛い思いを経験し成長した人間は、輝きを増します。

私達は、課題を自ら見つけ、自らの力で考え・学び行動する人材へ成長しなければならないのです。

私は、この2024年度を通して自己に足りない部分は何なのかという事に謙虚に真摯に向き合い、明るい豊かな社会の実現の為に「自分を一番下におく」心で青年会議所活動に取り組み、青年会議所のかかげる三信条「修練・奉仕・友情」を体現してもらえたらと考えています。

 私は今までの青年会議所活動で一貫して取り組み続けていることがあります。
それは、河内長野JCの内側だけでなく外側とも交流をするということです。
青年会議所に入会した理由は、「仕事のため、人付き合いのため、自己成長のため」人それぞれだと思いますが、人との交流は共通項としていづれの理由にも内包されています。

【Sportsをとおして地域とつながる】
 近年、eスポーツに代表されるように「スポーツ」という言葉が表現するものが「運動」だけを表すものではなくなりました。
過去から時間が過ぎる事で人々が変化し、人々で構成される社会が変化し、社会を成り立たせる文化の一つである言葉が変化したのです。
地域とつながる・地域を活性化するための活動に、過去の踏襲ではなく今に合わせて変化し、慣習に縛られない事は必須です。

【青年会議所の総務とは】
 昨年、河内長野JCは会員数を伸ばし理事会メンバーにも多くの新しい人材を迎え入れることが出来ました。
そこで、近年の課題であった総務委員会の本来的な業務への立ち返りを行います。近年、青年会議所の本来的な総務業務である、各種案内状や議案の体裁、事業・例会における法的観点や倫理上の問題点の確認といった事がおろそかになり、対応可能な人間に任せる形に終始していました。
これは、業務の効率化といった点からすればよい判断ですが、組織の幅・成長を阻害する非常に悪しき習慣でした。
人にはそれぞれ向き不向きがありますが、「出来る人に任せる」は出来るかもしれない人の学ぶ機会を奪い、成長を阻む害悪でしかありません。

最後に
JCしかなかった時代からJCもある時代と言われる今、私たちが自らの力で考え行動し社会課題を解決するリーダーへと成長することこそが、河内長野JCのファンを増やすことに繋がります。
謙虚に、真摯に、滅私奉公、自己犠牲をしてでも課題に向き合い、新たな事柄を学び続ける姿勢は私が理想とするものの一つです。
全て実践することは困難ですが、私自身が、メンバーの皆が、少しでも青年会議所が目指すべき姿・本来持ち合わせておくべき姿へと成長できたら、この上ない喜びです。

 輝く・理想とする青年会議所となり、地域から愛される存在として発展・活動していきましょう。

最後になりますが、平素よりJC活動を支えてくださる家族や友人、そしてメンバー全員への感謝の気持ちを忘れることなく、2024年度の理事長の職責をまっとうして参ります。
 何卒、先輩諸兄姉の皆様の溢れる情熱と深いご理解ご支援を賜りますようお願い申し上げます。