理事長所信

定款諸規定 総会資料

理事長 田村友裕

【はじめに】
JCI河内長野は皆様のお力添えのもと、昨年創立55周年を迎えることが出来ました。
明るい豊かな社会の実現を目指し、我々が住み暮らすまちをより良くしたい、と信念を持ち今日まで運動を続けてくださいました諸先輩方への感謝の気持ちを持ち続け、本年度も邁進してまいります。

さて、2020年より流行している新型コロナウイルス感染症に端を発する世界的な経済危機は2023年になった今でも深刻なダメージとして残っております。
大半の資源を海外に頼る日本経済においては、足元の資源高と円安の同時進行が、輸入コストの上昇を招き、国内需要の回復ペースを遅らせる要因となっており、企業や消費者が負担する輸入コスト高の問題を日本経済全体で乗り切る事が求められます。
また、ニューノーマルと言われる新しい日常に順応するため、個々にも柔軟な対応が求められ、その中で、ICTの発展が以前より多様化する働き方の指針となっており、テレワークでほとんどの業務が完結できる業種ではオフィスレス化も進みつつあり、業務のために物理的に人が集まるという働き方や、企業のあり方すらも変えようとしています。
ウィズコロナからアフターコロナへ移行するこの先、誰もが経験したことのない時代だからこそ、青年会議所として「今何が出来るか」、「何が必要か」を考えるチャンスと捉え、行動を起こすことが重要だと考えます。
そして、コロナ禍により我々の青年会議所活動も転換期に入りました。
これまで当たり前であった、フェイストゥフェイスに制限がかかり、会議体だけではなく、定例会でもウェブを用いたハイブリッド開催が主流となり、新たな手法として定着したことで、定例会や事業を企画・立案する際にも、どうすれば参加しやすいのか、中止せず開催できるのか、と皆で前向きな意見を出し合い、活動を止めないよう日々取り組んできました。
一方で、フェイストゥフェイスでしか得られない、人とのふれあいやコミュニケーションは決して無くしてはならないと考えます。政府や行政が日々ブラッシュアップし続けている感染対策ガイドラインを有効的に活用し、人と会うことでしか得られない、気づきや時間を提供することが我々の使命です。

我々の活動エリアである、河内長野市・大阪狭山市は大阪府南河内地域に位置し、以前はニュータウンが造設され衛星都市として発展してまいりました。しかしながら近年では、まちを持続させていくうえで、両市ともに様々な課題を抱えております。 河内長野市では、大阪府下33市のなかで最も高齢化が進む都市であるとともに、子育て世代を含む若年層の流出による人口減少が顕著になっており、以前より取りざたされる 消滅可能性都市からの脱却が近年の課題となっております。
また、大阪狭山市は市が掲げる総合計画により人口は同水準で維持されておりますが、
近畿大学病院・帝塚山大学の移転による跡地の有効活用が、ニュータウン再生に向けての課題となっております。
より良いまちづくりを実現するためには、地域住民や民間企業、学校、行政が手を取り合い産学官民全体で課題に向き合うことが必要であり、JCI河内長野も、明るい豊かな社会の実現を目指し活動する団体として、両市が取り組む課題に同じ目線、同じ志で取り組むことが重要だと考えます。
そして、多様性が求められる現在、誰一人取り残さない社会のために、私たちは青年経済人として常に前向きに捉え、行動を起こすリーダーとなるべく活動してまいります。

(2023年度LOMスローガン)
共存共栄 ~誰一人取り残さない社会のために~

我々が取り組む、明るい豊かな社会の実現は、決して青年会議所の力だけでは達成することができません。また、まちづくりには地域を想う人たちの協力が必要不可欠です。
我々が考える地域課題に市民、行政、学校、諸団体を巻き込み、今一度パートナーシップを強固なものにし、まち全体が共に取り組むことで、誰一人取り残さない社会を実現できると、わたくしは確信しております。

(中期ビジョン)
昨年度55周年を迎えた当青年会議所は5カ年計画として子育て世代に焦点を当てた中期ビジョンを策定し、皆様の前で発表いたしました。
今年度は、河内長野市・大阪狭山市に住む人が、ずっとこのまちに住み暮らしたい、そして大切な家族や子どもたちにもこのまちに住んでもらいたいと、思い続けてもらえるように、両市が掲げる子育て支援政策を理解し、まちの魅力をより知ってもらえる事業の開催を目指します

(総務広報戦略委員会)
青年会議所の運動は、全て総会の決議により決定しております。
組織の屋台骨として、状況に応じた会議の設営に努め、定款及び諸規定を順守し、決して揺らぐことのない組織の運営に努めます。
一方で、まちの為にどんなに良いことを考え、行動を起こしても、認知して頂けなければ、成果になることはありません。
そこでコミュニケーションツールとして必要不可欠になっているSNSを戦略的かつ有効的に活用し、効果ではなく成果につながる発信を心掛けます。
また、一方的に発信するだけでなく、ステークホルダーとなる市民からの効果的な意見採取に努め、タイムリーにまちの課題を共有することで、次代に活かし、地域に必要とされる青年会議所を目指します。

(持続可能な地域開発委員会)
まずは創立以来、青少年健全育成に力を入れてきた当青年会議所としまして、本年度も
継続事業である小学生ドッジボール大会を開催し、スポーツを通じて仲間と一緒に目標に向かって努力することの大切さ、相手を思いやる精神を育む機会を提供します。
そして、高齢者や障がい者にもやさしく、未来の子どもたちにも豊かな環境をしっかり引き継いでいける持続可能なまちづくりを目的に、新たな町おこし事業を企画し、開催します。
子どもたちにクラブ活動や地域活動などの、日頃の成果を発表できる場を設け、普段大人たちが見ることの少ない、新たな一面を観ていただき、成長を感じていただくことで、地域全体で子どもたちを盛り上げる機会となり、地域に暮らす子どもたちと今しか味わえない時間を皆で共有できる場になることを目指します。

(会員拡大研修委員会)
青年会議所は地域をリードする20歳から40歳までの青年経済人の集まりです。
明るい豊かな社会の実現を目指す団体である以上、一人でも多くの地域を思う人材が必要です。そこで、3年ぶりに委員会として今一度会員拡大に注力し、地域への思いをもつ青年の発掘に努めます。そして、発展と成長の機会を提供するため、コロナ禍により活動が制限されていた入会歴の浅いメンバーに焦点をあて、青年会議所の理念を共感するセミナーを開催します。理念を浸透させることで、同じ志をもつ仲間を増やし、組織力を向上させることで、主体的に行動するリーダーの育成を目指します。

むすびに
本年度56年目を迎える、JCI河内長野は、1967年の創立から諸先輩方により積み重ねてきた運動は地域に根付き、必要とされてきました。
これからも、めまぐるしく変化する社会の情勢をいち早く捉え、変化を恐れることなく、地域から必要とされる団体としてまちの魅力発信に努めてまいります。

最後になりますが、日頃より我々を支えてくださる家族や友人、貴重な時間を青年会議所運動に充て、一緒に活動しているメンバー、ご尽力いただいております先輩諸兄姉の皆様に感謝を申し上げますとともに、今後とも変わらぬご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。